見通し ドル円は200日線明確に割り込むか FRB議長講演など

2014年05月21日 16:30

ドル円は黒田日銀総裁会見を受けて100.80近辺まで下落、注目されている200日移動平均線(現時点で101.26近辺)を割り込んで2月上旬に付けている年初来安値(100.76近辺)に迫った。黒田総裁は金融緩和は所期の効果を発揮しており景気は緩やかな回復継続などと従来の姿勢を示し、為替が特に円高になっていかなければならない理由ないと最近の円高にコメントしているものの、警戒感を示唆するほどにはなっていない。米長期金利に関しては2%台に落ち着いているとしている。追加緩和への意気込みが見られないとして円買いが入った。
 
この後の海外市場で円の一段高の可能性はある。ドル円は年初来安値を下抜ければ昨年11月21日の100円ちょうどが視野に入る。材料としてはイエレンFRB議長が講演を行うが、質疑応答の予定はなく事前原稿だけのためサプライズはない可能性がある。注目されるのはFOMC議事録で、市場では利上げ時期観測に関してやや後退しているものの、サプライズが起こるか注目される。
その他、ダドリーNY連銀総裁やカンザスシティ連銀総裁とミネアポリス連銀総裁の講演などもある。