欧州勢が休暇中で動意鈍い、靖国問題で円売り散見
2013年12月26日 22:14
ロンドン午前の為替市場では、フロー主導でユーロが強含む場面が見られた。ただ欧州勢が未だクリスマス休暇中とあって、主要な経済指標の発表や目立ったニュースはなく全体的な動意は鈍かった。
ユーロドルは流動性が少ないなか、フロー主導で1.3702ドルまで上昇幅を拡大した。ただ、手掛かり難から買い一巡後は1.3690ドル付近でもち合うなど、動意は限定的だった。ユーロ円も瞬間的に143.50円まで上ぶれたが、同水準に観測される厚めの売りオーダーやオプションバリア関連の売りに阻まれ、その後は直ちに143.40円付近へ押し戻されてもち合った。ユーロが上昇したことで、豪ドルは下げ渋る格好に。中国株の大幅下落を受けて0.8877ドルまで下押しした豪ドル/ドルは、ユーロでドルの上値が重くなったことから0.8890ドル付近へ小幅に水準を戻した。
一方で、ドル円は横ばい。安倍首相の靖国参拝をめぐって、在日米大使館が「近隣諸国との緊張を高める選択肢を選んだことに失望」との声明を発表したことから、地政学的リスクが意識されドル円は104.80円台まで買いが先行した。しかし、東京タイム序盤につけた104.85円の本日高値を突破出来ずに失速。その後は104.70円付近で伸び悩んだ。とはいえ、日米の金融政策や株高を背景としたリスクオン地合いに支えられて、同水準では底堅さを示した。その他では、汚職疑惑をめぐり閣僚が辞任するなど政治的な混乱が続いているトルコのリラは、対ドルで過去最安値を更新した。