東京為替概況 早朝にドル円が101円台に下落、午後には102円台半ばに戻す
2014年01月27日 15:13
27日の東京市場は、ドル円など円相場が振幅した。先週末にかけて、アルゼンチン通貨の急落など新興国への懸念を背景に世界的に株式市場が崩れた。週明けもそのムードは継続し、早朝にはドル円が一時101.77レベルまで下落、昨年12月6日以来の安値水準をつけた。シドニー市場が休場だったこともあって急速な下げだった。しかし、すぐに下げ渋り、102円台を回復。日経平均は300円超安で寄り付くとすぐに400円超安へと下げ幅を拡大、一時1万5000円を割り込んでいる。ただ、仲値に向けて円売り需要や押し目を拾う動きが優勢となり、ドル円は102.46レベルまで反発。仲値通過後は再び円買いの動きもみられたが、102円台は維持されており、揉み合い商状に。午後には日経平均がやや下げ渋り、ドル円は102.55近辺まで高値を伸ばした。クロス円も同様の振幅。ユーロ円は139円台前半から140円台前半で、ポンド円は168円割れから169円台前半で振幅した。円買いの動きは一服している。
ただ、アジア株全般にマイナス圏で推移しており、市場の警戒感は引き続き根強い。この日発表された日本の貿易統計は、12月が1兆3021億円の赤字と3カ月連続で1兆円超の大幅赤字だった。2013年通年では11兆4745億円の赤字と、1979年の統計開始以来で初の3年連続の赤字だった。12月の日銀決定会合議事録要旨では多くの委員が、海外経済に関する不確実性はひところより低下している、としており1月の混乱はあまり予見できていなかったようだ。菅官房長官は会見で、最近の株価動向の背景、米金融緩和への思惑や新興国経済への先行き懸念ある、と述べていた。