東京為替概況 円売り優勢、ドル円は一時103円台を回復
2013年12月18日 15:03

18日の東京市場は、円売りが優勢だった。前日NY市場での下落を受けて、ドル円は東京早朝は102.60-70レベルでの揉み合いで始まった。NY株が小安かったことを受けて日経平均も5.39円安で寄り付いた。しかし、その後はすぐに上げに転じ、上げ幅を一時250円超へと拡大。ドル円も102.90台へと上昇した。仲値公示後に円売りが一服する場面もあったが、下げは102.75近辺までで、昼にかけては一段高となり103.03レベルまで高値を伸ばした。午後は102.90近辺で高止まり。日経平均は一時300円超高と一段高になったが、為替市場は米FOMCを控えて模様眺めムードが広がっている。クロス円も全般に堅調で、ユーロ円は141円台前半から141.80台、ポンド円は167円挟みから167.70近辺へと買われた。いずれも前日NY市場での円高の動きを帳消しにした。
市場では、きょうもドル円の102.50から103.50にかけて本日、大量のオプション期限が観測されている。下がったら買い、上がったら売りといった注文が出やすいことが指摘されていた。朝方発表された日本の11月通関ベース貿易収支は、1兆2929億円の赤字と17カ月連続の赤字だった。市場予想1兆3511億円ほどではなかったが11月としては最高水準となっており、赤字体質が続いている。高水準の輸入が続いており、ドル円の反発には外貨需要への思惑も加わったようだ。
豪ドルも下げ渋り。早朝からスティーブンス豪中銀総裁の議会証言が続いた。そのなかで、豪ドルは依然、不快なほど高い、との認識が繰り返されていた。ただ、最近の豪ドルは予想通りに推移、ともしており一段の豪ドル安の動きは見られなかった。同総裁は、0.90米ドルを超える豪ドル高は経済にふさわしくない、介入を検討したが見送りを決めた、とも述べていた。市場ではこれまでの豪ドル安の動きで介入への思惑もあったが、それは否定された形だった。豪ドル円は91円台前半から後半へ、豪ドル/ドルは0.89台前半で底堅く推移した。なお、インド中銀は政策金利を据え置き。市場では利上げ予想が多かったことで株高・インドルピー高の反応がみられた。
