東京為替概況 ドル円は反落するも底堅い 経常黒字は6半期ぶり増加

2013年11月11日 15:00

週明け11日の東京市場でドル円はややギャップを空けて上昇して始まった後は値を落とす展開となった。早朝は先週末終値の99.05近辺を上回る99.10台で始まり、99.25近辺まで上昇したが、その後はじりじり値を落とし、10時半過ぎにこれまでの安値98.95近辺を付けている。東京市場での99円台は10月17日に付けた99.01以来のことで輸出の売りが散見された。後場に入って日経平均株価が前場の安値を一時下回るとドル円に重しとなり、ドル円は午前に付けた安値に並んだが下げ止まっている。積極的に売っていく向きはなく、ドル円は上を目指すとの見方が多い。オプション市場のドル円1monthは円安方向に傾いた取引が増えている。
NZドルは堅調、豪ドル売り/NZドル買いが入りNZドルを押し上げた。特に材料はなくテクニカル的な仕掛けのもよう。週末発表された中国の消費者物価指数などの経済指標は比較的好調だったが目立った反応はない。
 
朝方発表された日本9月の国際収支で経常収支は予想以上の黒字額で8カ月連続の黒字となったが貿易収支は8748億円の赤字だった。2013年度上半期の経常黒字は10.7%増と6半期ぶりに増加に転じたが、貿易赤字は半期ベースで過去最大となった。所得収支の黒字が過去最大だったことで経常黒字の減少を止めている。市場の目立った反応は見られなかった。