東京株式市場概況 日経平均は大幅反発 新興国リスクの後退などから全面高の展開
2014年01月29日 16:06
29日の東京市場は大幅反発。新興国の通貨安が一服したことに加え、米主力企業の決算が概ね良好だったことが追い風となり、前日まで4日続落の日経平均は反発した。後場にかけては先物に断続的な買いが入ったことで上げ幅を拡大した。個別では、韓国のサムスン電子に70型以上の液晶パネル供給を打診されたと報じられたシャープが大幅高。米公益電力会社向けガスタービンを受注した三菱重も堅調。売買代金上位はスク・エニ、ソフトバンク、エイチーム、トヨタ、シャープなど。業種別では33業種すべて上昇しており、特にその他金融、パルプ・紙、倉庫・運輸、非鉄金属、証券などの上げが目立つ。
【13:50】商社セクター 野村では各社堅調な決算との見方
2月4日以降に商社大手5社の13年4~12月期決算が本格化する。野村證券では、四半期決算では通期計画に対する進捗率が注目されやすいが、一過性の損益による影響もあり、進捗率は69~86%とやや格差が生じるとみている。一過性の損益の影響を除けば、為替水準や商品市況が7~9月期と10~12月期でほぼ同水準だったこともあり、堅調な決算が続いていると推察。13年4~12月期純利益の会社通期計画に対する進捗率では、三菱商事が86%と相対的に高い水準と予想。同社は保有資産の入れ替え戦略を進めているが、13年4~9月期も保有株の売却益などにより一過性の利益を480億円程度計上している。10~12月期も保有資産の売却を継続しているとみており、業績の押し上げ効果が期待できるとの見解を示した。
【12:55】三菱UFJでは高配当利回り銘柄に注目
三菱UFJ証券では、今年前半は日本株が調整含みで推移する可能性が出ているため、配当利回りを重視した銘柄選択に注目している。配当利回りの高い銘柄はディフェンシブ株が相対的に多く、市場全体が調整する局面で高い超過リターンを上げる傾向があると指摘。3月末時点の株主が3月決算企業の配当を受けるために、季節的にも配当利回りが注目されやすいとのこと。
【10:30】TFT-LCDガラス シティでは14年1QのLCDガラス価格大幅下落を予想
シティ証券では、2013年の世界のLCDガラス需要は前年比10%増の40億sq.ftになったと推察。LCDTVの面積ベースの拡大(同+10%)が主因とのこと。2014年のLCDガラスの需要は前年比1ケタ半ば%~1ケタ後半%の成長を予想。LCDTVの大型化継続とタブレットPCの伸びが牽引するとみている。サプライチェーン内在庫は適正水準であり、LCDガラスの供給量は需要に沿った線との見方があるが、シティでは韓国新工場の稼働やシェア喪失により日本電気硝子の在庫水準は過多と判断しており、価格下落リスク要因と考えている。
【9:35】鉄鋼セクター モルガンでは業界投資判断を「In-Line」に引き下げ
モルガン・スタンレMUFG証券では、鉄鋼セクターについて、「原料コストが、狭い範囲でのレンジバウンドに終始すれば、タイムラグ無く収益実力値を発揮しやすい。3Q業績において市場コンセンサスを上回る業績水準は達成可能」とみている。また、「中長期でも、高炉は、再編進展/コスト削減実行力/販売数量増の可能性など、期待ROE上昇に繋がる独自要因多い」と指摘。一方、旧正月明けの季節的ピークアウトなど、当面のカタリスト不足を考慮し、業界投資判断を「Attractive」→「In-Line」に引き下げた。
【8:50】寄り前気配は日本ハム、コムシスHD、日立キャピ、トレンドなどが高い気配値
主力株の寄り前気配では、日本ハム(2282)+22.78%、コムシスHD(1721) +9.92%、日立キャピ(8586) +8.47%、トレンド(4704) +7.68%、ジェイテクト(6473) +7.46%、豊通商(8015) +7.40%、Jフロント(3086) +7.15%、アルプス(6770) +6.80%、日化薬(4272) +6.78%、静岡銀(8355) +6.59%などが高い気配値。
一方、アルフレッサ (2784)-17.67%、アドバンテ(6857) -8.46%、みらかHD(4544) -6.71%、カプコン(9697) -2.89%、三和HD(5929) -1.82%、ユニプレス(5949) -1.71%、大塚商(4768) -1.46%、ダイセル(4202) -1.22%、ナブテスコ(6268) -1.08%、Jパワー(9513) -1.00%
などが安い気配値となっている。