東京市場午前概況 株価に振れて円安傾斜も、イベント前で様子見強い

2013年10月22日 12:56

 東京タイム午前、株価につれて円安傾斜も様子見ムードは強い。反落スタートとなった日経平均が前引けにかけて前日比プラス圏を回復させたことから円安に傾斜する場面は見られたものの、本日は米国の政府閉鎖によって延期されていた米9月雇用統計の発表をNYタイムに控えるとあって様子見ムードも強く、そして株価動向以外に目立った材料もなかったことから積極的な取引は手控えられ、明確な方向感は乏しかった。
 ドル円・クロス円は円安に傾斜も上値は限定的。日経平均が前日比プラスに転換したタイミングで、為替相場はクロス円を中心に円安基調を強め、ドル円は98.36円、ユーロ円は134.42円まで上昇。また資源国通貨は、豪ドル円が94.89円、NZドル円が83.09円まで買い進まれた。ただイベント待ちということで動意は限定的なものにとどまり、底堅さこそ示したが明確な方向感を示すまでには至らなかった。
 ドルストレートは上値に重さも限定的なレンジで推移。ドル円の上昇が重しとなり、ドルストレートには上値の重さが見られたが、かといって積極的に下値を模索するような動きでもなく、ユーロドルは1.3681ドルを高値に1.3662ドルまでと限定的な動きにとどまった。また、ポンドドルは1.6108ドル、豪ドル/ドルは0.9645ドル、NZドル/ドルは0.8442ドルまで下押したものの、いずれも下落幅は小幅なものとなった。
 このあとも、イベント待ちで方向感に欠ける展開か。金融市場が全般的に薄商いで方向感に乏しいこともあって、為替相場も同様に動きの鈍い展開が見込まれる。本日は欧州・英国でも主要経済指標がなく市場の注目は米9月雇用統計一本に絞られることも薄商いに拍車をかけそうだ。もっとも日経平均が前日比プラス圏を回復していることから、ここからの動向次第ではクロス円を中心にやや動意づくこととなるかもしれない。