東京市場 午前概況 動意鈍い、元急落するなか豪ドル重い

2015年02月27日 12:11

東京タイム午前、ドル円は、早朝に推移していた119.40円付近から119.20円まで下押した。高値警戒感もあるなか、日経平均株価は上昇して寄り付いたものの、CME225先物の清算値や、SGX225先物の寄り付きよりやや水準が低く、一時は前日比マイナスに転じる場面もあった。ドル円は、仲値公示にかけて月末需給のフローをこなすと下げ渋ったものの、戻りは鈍く、再び119.18円まで水準を下げた。ただ、為替市場全般的に値幅は限られ、様子見ムードが強い。
 
限られた動きのなか、豪ドルはやや重い動き。中国人民元は対ドルで一時6.2695元前後と、2012年10月以来の元安水準つけたことは、中国と関係が深いオセアニア市場にとっても懸念になりうる。ただ、NZドルは来週のRBA(豪準備銀行)利下げが懸念される豪ドルに対し底堅く、対ドルや対円では小動き。豪ドル/ドルは0.7778ドル、豪ドル円は92.73円まで下落。NZドル/ドルは0.75ドル前半、NZドル円は89円後半を中心に推移した。
 
クロス円はドル円での円買いが進む場面でも、対ドルで各通貨が比較的底堅さを維持したことから限られた動き。ただ、対ドルでの各通貨の小幅な戻りが一巡すると、ユーロ円が133.52円まで下押すなど、円買い優勢に。ポンド円は183.84円、スイスフラン円は125円ちょうど付近まで小幅に水準を下げている。ユーロドルは1.12ドル付近、ポンドドルは1.54ドル前半で小動き。
 
月末で基本的に動意は鈍く、指標発表や需給フローも一巡して、ドル円は重い動きながらも、こう着感を強めつつある。東京タイムはこのまま様子見状態の月末モードに突入することになるか。ただ、人民元安が進んでいることは、豪ドルなどオセアニア・資源国通貨の動向に影響する可能性もあるため警戒が必要。昼過ぎに黒田日銀総裁の講演が予定されている。発言内容によってレンジが多少上下することはありうる。だが、ここもとの流れを大きく変えるような内容が飛び出してくるとは考えにくい。