東京市場 午前概況 円売りに消極的 ドル円は102円前後に重さ

2014年04月15日 11:52

東京タイム午前では、ドル円が101円後半の狭いレンジでもみ合った。欧米の株価上昇を受けて反発が期待された本邦株式市場では、日経平均が14000円の大台を維持する時間帯が長かったものの、寄り付きを高値に上値を伸ばせない展開となった。ドル円は前日高値102.03円どころか、102円台を眺めることなく101.97円までの上昇で勢いを失っていくと101.82円まで押し戻された。クロス円でも円売りは盛り上がらず、ユーロ円の高値は140.87円どまり。ポンド円は170.51円、NZドル円は88.58円まで買いを先行させたが、それぞれNY引け値を割り込む水準へ反落した。
 前日の好調な米小売データや、米企業決算への期待感もあってドルはしっかり推移。ユーロドルは1.3813ドル、ポンドドルは1.6715ドル、NZドル/ドルは0.8665ドルまでじり安となった。また、豪ドル/ドルは0.9389ドル、豪ドル円は95.64円まで下落。1日に開催された豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会の議事録では、「豪ドル相場、過去の水準から比較すると依然として割高」と、声明文同様の内容が見受けられた。「為替レートの下落が経済のバランスの取れた成長を達成するのに役立つ」との見解もあったが、国内経済の回復に自信を示しており中立的なスタンスからはサプライズはなかったといえる。議事録よりも、中国株の反落が心理的な重しとなっていた面もありそうだ。
 欧米のほとんどが週末にイースター休暇を控えていることもあり、東京タイムでも手を出しにくい展開が続きそうだ。明日に中国1-3月期GDPのほか、主要な経済指標の発表を控えていることも様子見姿勢を強める要因となる。午後も株価次第の値動きとなりそうで、日経平均が午前のレンジをどちらかに脱却する場面があれば、ドル円やクロス円にも多少の動意がみられるかもしれない。