東京市場 午前 海外市場の円買い落ち着くも、警戒感残る

2014年01月30日 12:24

 東京タイム午前は小動き。NYタイムでのリスク回避の円買いの動きは落ち着いたが、米FOMCで追加の量的緩和(QE)縮小決定による新興国からの資金流出への不安は根強く、ドル円・クロス円ともに上値の重い動きとなった。トルコ・リラや南ア・ランドなど新興国通貨も軟調地合いを引きずるも、下げが一巡し落ち着いた動きとなった。ドル円は102円前半でのもみ合い相場が続いた。27日に101.77円、昨日に101.85円で下げ渋っており、今のところは101円後半を意識した動きとなっているもよう。ユーロ円は139円半ば、ポンド円は169円前半での小動きで、昨日からの安値圏での動きとなり、加ドル円は91.26円まで下押し、昨年3月以来の安値をつけた。対ドルでも動意が鈍く、ユーロドルは1.36ドル半ば、ポンドドルは1.65ドル半ばで狭いレンジ内での推移が続いたほか、ドル/加ドルは2009年7月以来の加ドル安水準となる1.1187加ドルまで上昇した。
 オセアニア通貨はやや売りが優勢に。中国1月HSBC製造業PMI・改定値はほぼ市場予想や速報値に近い結果となったが、昨年7月以来となる景気判断の分岐点とされる50を割り込む結果が確定した。豪ドルはやや売りが優勢となり、豪ドル/ドルは0.8711ドルまで弱含み、豪ドル円は88.98円まで下げ幅を広げた。NZドル/ドルは0.8174ドル、NZドル円は83.56円まで下押した。
 また、日経平均は500円超の暴落となり、財務省が公表した週次の「対外及び対内証券売買契約等の状況」で、対外中長期債投資は4週連続売り越しとなったが、為替相場の反応は限定的だった。
 東京タイム午前では、海外市場でのリスク回避の動きは一服しているが、ドル円・クロス円ともに上値が重い。戻りが鈍い動きが続くようであれば、午後は下値模索の動きも警戒したい。ドル円は27日の安値101.77円を試す動きも想定したい。