東京市場 午前 株価動向受けながらドル円上昇 ユーロは軟調
2014年01月15日 11:49
東京タイム午前は本邦株価の動向を受けてドル円が小幅な上下動。前日の海外市場の流れから本邦株価のある程度の反発は想定されていたため、ドル円やクロス円には上昇の反動に伴う下押しが入る場面もあった。ただ、株高が勢いを増した局面では基調の強さを確認するように円売りが再燃するなど底堅さは維持されている。クロス円も同様に下げ幅を一定水準にとどめたが、全体的にドルがしっかり推移するなかで戻りは限定的。一方でユーロには主要通貨に対してユーロ売りが持ち込まれ、ユーロドルは前日安値を下回る水準まで下げ幅を広げた。
ドル円は早朝に前日高値をわずかに上回る104.30円を示現すると104.09円まで調整。ただ、日経平均が寄り付き後からの下押しを経て前日比300円高超まで上値を伸ばすと終盤にかけて104.45円まで反発。クロス円もポンド円が171.04円から171.50円へ買い戻された。
対ドルはおおむね軟調。ユーロドルはストップロスの売りをこなして前日安値を下回る1.3633ドルまで下落したほか、ポンドドルも対ユーロでのポンド高に支えられながらも1.6412ドルまでレンジ下限を拡大。前日の米小売データの堅調さで米成長率が上方修正される可能性が指摘されるなど、底堅い景気指標からはドル高が連想されやすく、東京市場でも足元の流れに乗じる格好となっている。豪ドル/ドルは0.8921ドル、NZドル/ドルは0.8343ドルまで売られ、ドル/加ドルは1.0976加ドルまで2009年9月以来のドル高・加ドル安水準を塗り替えた。クロス円も対ドルの重さに上値を圧迫され、円売りが強まった局面でも上げ幅は小幅。ユーロ円は142.27円、加ドル円は95.05円まで下押し、直近高値を更新していたNZドル円は早朝の87.48円から87.09円へ反落した。
午後もドルの底堅さが確認できそうだ。NYタイムでは米1月NY連銀製造業景況指数や同12月生産者物価指数が予定されている。明日の消費者物価指数や週末の住宅データなど、昨年末時点の経済データの発表が目白押しとなるなかで、足元では米雇用統計のショックはほぼ吸収されつつあり、先行きの期待感からドルの下値も限定的にとどまろう。ドル円は年初からの下落幅の半値戻しを達成し、同61.8%戻しに相当する104.47円の到達も目と鼻の先となった。上げにも下げにもスピード感があったことで、週明けからの「いって来い」の動きからはいったん値動きが落ち着く可能性もありそうだが、日米の金融政策のコントラストや前日の過去最高となる本邦経常赤字などからはドル高・円安が意識されやすい状態が続くか。