東京市場 午前 株価一段高に円売り 弱い中国PMIへの反応限定的

2014年03月24日 12:05

連休明けの東京タイム午前は徐々に円売りが強まった。本邦株価は終盤に上げ幅を拡大させ、日経平均は一時14500円の大台を回復させた。一定の株高は織り込んでいたことで、ドル円・クロス円は値動きに乏しい時間が続いていたが、株価が弱い中国PMIの結果を受けた下振れを挟みながらも急速に切り返す動きにあわせて上昇。ドル円は先週末高値を超えてストップロスの買いをこなしながら102.58円まで、ユーロ円は141.50円、ポンド円は169.09円まで上昇した。中国3月HSBC製造業PMI・速報値は48.1となり、市場予想の48.7や前月の48.5を下回って5カ月連続で鈍化。今年に入ってからは分水嶺の50を割り込んだ水準に定着している。ただ、こうした景況感の悪化が当局の景気支援策への期待を高めた部分もあったようで、中国や香港株の下値も浅くプラス圏を維持しておりネガティブな反応は限定的だった。中国の景気動向に敏感な資源国通貨への売りも短時間にとどまり、豪ドル円は92.61円まで下振れたあとに93円台を回復。NZドル円も87.17円から87.40円台へ反発した。
 対ドルはまちまち。ユーロドルは1.38ドルを挟んだ水準でもみ合い、ポンドドルも1.64ドル後半を中心レンジにクロス円の値動きに小幅な影響を受けながら推移した。豪ドル/ドルは、対円同様に中国PMIの発表後に0.9049ドルまで下落したが売り一巡後は反発。NZドル/ドルも0.8517ドルをレンジ下限に下げ止まった。
 中国の景況指数鈍化でもリスクオフの動きがそれほどなかったことで、午後もドル円やクロス円は底堅さを示しながら推移するか。本邦・中国の株価のしっかりした推移も下値に対する安心感を誘う。株価一段高への見方は強めにくいが、核安全保障サミットのなかでG7首脳がウクライナ問題に関して協議を実施する予定であることや、米金融当局者の講演が引き続き多く予定されているなかで、東京タイムでは独自材料が少なく巻き戻しの動きがあっても限定的になりそうだ。