東京市場 午前 日経平均の大幅上昇で、ドル円は9/11以来の高値
2013年11月21日 11:49
東京タイム午前は、円売りが優勢となった。日経平均株価の大幅上昇を受けて、為替市場ではリスク選好の円売りが優勢となった。前場の日経平均は、米量的緩和長期化観測の後退で続落となったダウ平均の影響から重い動きも懸念されたが、前日比で一時300円高の水準まで上昇するなど強含んだ。株高を受けて、ドル円は100.50円の厚めの売りオーダーをこなし、9月11日以来の高値となる100.53円まで上昇した。また、ユーロ円は134.96円、スイスフラン(CHF)円は109.54円、加ドル円は96.10円まで上値を伸ばした。ポンド円は161.72円まで上昇し、18日につけた年初来高値161.79円に接近した。
ドルストレートは上値の重い動き。下押しは限られるも、昨日NYタイムでのブラード米セントルイス連銀総裁による12月QE縮小の可能性の発言や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受けた、QE縮小時期の前倒しへの警戒感が引き続きドル高地合いを後押し。欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利検討との報道も重しとなっているユーロドルは1.3420ドル付近での推移となったほか、ポンドドルは1.6084ドルまで下落し、昨日の安値をわずかに下回った。
また、オセアニア通貨は軟調。ドル買いが優勢となるなかで、中国11月HSBC製造業PMIは市場予想や前月を下回る50.4となったことが嫌気された。豪ドル/ドルは0.9294ドル、NZドル/ドルは0.8238ドルまでレンジ下限を広げた。対円でも、円売りの流れを受けて買いが先行したが反落。豪ドル円は93.73円から93.27円まで下押し、NZドル円も83.08円まで上昇後に82.70円付近まで押し戻された。
午後は、日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁の記者会見を見極める展開になりそうだ。金融政策決定会合では、現行の金融政策の継続を決定される見通し。日銀総裁の記者会見では、本邦7-9月期GDP減速に対する見解や、一段の株高・円安につながる材料が出されるかに注目したい。サプライズがなければ、ドル円は100円前半を中心とした底堅い動きが続きそうだ