東京市場 午前 日経平均が大幅反落も、円買い強まらず
2014年03月12日 15:14
東京タイム午前は円買いが先行。ウクライナ情勢や中国経済への懸念からリスク回避の円買い地合いが強い。中国では国内社債市場で初のデフォルトが発生し、シャドウバンキングによるデフォルト増加への警戒感が強まっている。一部通信社報道によると、中国の資産を中心に運用する上場投資信託(ETF)からの資金流出が世界で最も早いペースとなっているという。海外市場の流れを引き継ぎ、東京序盤から円買いが先行し、ドル円は102.78円まで下押した。クロス円も、ユーロ円は142.40円、ポンド円は170.76円、豪ドル円は92.04円、NZドル円は86.87円まで下押し、軒並み昨日の安値をやや下回っている。その後、日経平均株価が4営業日ぶりに1万5000円の大台を割り込み、一時下げ幅を350円超に広げるなど軟調推移が続いたが、リスク回避の円買いは強まらず、ドル円は103.10円、ユーロ円は142.88円、ポンド円は171.45円まで切り返し、豪ドル円は92円半ば、NZドル円は87円前半まで水準を持ち直した。対ドルでは動意が鈍く、ユーロドルは1.38ドル半ば、ポンドドルは1.66ドル前半、豪ドル/ドルは0.89ドル半ばの狭いレンジ内で上下。
午後もドル円・クロス円は上値の重い動きとなるか。ただ、午前の日経平均の大幅反落への反応が限定的で、一定の底堅さを示したことをかんがみると、後場の日経平均が下げ幅を縮小する動きとなれば、ドル円・クロス円に買い戻しが入りやすい。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、ドル円は一方向に大きくポジションを傾ける可能性は低いだろう。