東京市場 午前 円売り先行も方向感は限定的

2014年02月10日 12:06

 東京午前の為替市場で円相場は小動き。先週末、弱い米非農業部門雇用者数(NFP)が発表された後に株高・円安に傾いた流れを引き継いで、週明けもやや円売りが優勢だったが動意は鈍かった。実需の決済が集中する5・10日(ゴトー日)に絡んだフローも限定的。明日が建国記念日で東京市場が休場となるうえ、イエレン新FRB議長の議会証言が予定されており、ドル円やクロス円の戻りを阻んだ。時期的にリパトリ絡みの円買いも警戒され始めている。ただ、米雇用統計や東京都知事選など重要なイベントをこなしたことで、円高方向を見据えた向きムードは後退している。
 ドル円は102.65円、ユーロ円は139.80円、ポンド円は168.45円まで円売りが優勢となり、先週末の高値を上回って推移する場面があった。その後、ドル円は実需の売り観測のなかで102.33円まで伸び悩んだが動意は鈍かった。オセアニア通貨は売りが優勢となり、豪ドル円は91.53円、NZドル円は84.73円まで弱含んだものの、下値は限定的。
 豪ドル/ドルは0.8938ドル、NZドル/ドルは0.8275ドルまで下押し。先週末で豪ドル/ドルの買い戻しが一巡した印象があり、豪ドルは重く、NZドルも圧迫された。ただ、円相場と同様に方向感は鈍く、オセアニア通貨の下値は広がっていない。
 ユーロドルは1.36ドル前半、ポンドドルは1.64ドルちょうど前後で推移し、先週末からの高値圏でもみ合っている。
 午後の東京市場では、こう着感が強まるだろう。東京株式市場の動意が高まるなら短期筋の円の売買が値動きにつながるかもしれないが、明日の東京市場が休場となることを踏まえると模様眺めとなりやすいか。