東京市場 午前 円が小幅に買い戻される、米雇用統計待ち

2014年03月07日 12:11

東京午前の為替市場は、円安や豪ドル高への修正が入る場面はあったが、今晩の米雇用統計を前に積極的な取引が控えられたようで、全体的には狭いレンジで落ち着いた流れが続いた。
 ドル円・クロス円は小幅安。オセアニアタイムでは、NYタイムの流れが尾を引きドル円は昨日高値に並ぶ103.17円まで下値を切り上げたほか、ユーロ円は142.99円まで直近高値を塗り替えた。ただ、高く寄りついた日経平均株価が徐々に上昇幅を縮めたことで、高値圏では利益確定売りに押された。ドル円は102.93円、ユーロ円は142.67円まで下押しした。そのほかのクロス円では、ポンド円は172.20円、NZドル円は87.24円、加ドル円は93.58円までそれぞれレンジ下限を広げた。ただ、リスク選好的なムードが崩れるようなニュースはなく、あくまでも調整主導だったことから各通貨の下げ幅は限定的だった。
 また、豪ドルも上昇が一服。スティーブンス豪準備銀行総裁が、豪ドルの水準について「対ドルで0.90ドル以上は中銀の評価より割高」と述べたことが手掛かりとなった。ただ、通貨高けん制に関しては直近何度となく行われているほか、足元発表された経済指標において強い結果が相次ぐ中で、豪ドル安もあまり進まなかった。豪ドル/ドルは0.9069ドルまで下落後に0.91ドル前後へもち直し。また豪ドル円は、円買い戻しの流れも加わり93.45円まで下落したが、その後は下げ渋った。それ以外では、ユーロドルは1.38ドル半ば、ポンドドルは1.67ドル半ばでもち合いを続けた。
 この後も、米雇用指標の発表待ちの状態に変わりがなく、動意の鈍い時間帯が続くことが見通せる。ただ週末前の調整が株式市場で進むようなら、その動きに伴って円買いの流れが強まる可能性はある。その場合、ドル円が102.73円付近で推移する日足一目均衡表・雲の下限を割り込むようなら、円買いの動きが大きくなるかもしれない。