東京市場 午前 一時円売りだが、ウクライナ情勢を依然として憂慮

2014年03月18日 12:17

東京午前の為替市場は、海外市場の円売りが引き継がれて始まった。ウクライナ・クリミアをめぐり、欧米側はロシアに対する追加制裁を決定したが、内容的には想定の範囲内だったことが円安の背景。日経平均株価は200円超の大幅反発で始まった。ドル円は101.95円まで水準を切り上げ、昨日高値を上回った。ユーロ円は141.94円、ポンド円は169.60円、加ドル円は92.22円、NZドル円は87.41円まで円安推移。
 ただ、ウクライナ情勢の緊迫感が後退に向かう兆しは今のところなく、円相場は次第に円高に傾いた。ドル円は101.70円、ポンド円は169.19円、NZドル円は87.05円まで水準を切り下げ、ユーロ円は141.70円付近まで重くなった。日経平均株価は本日の高値から100円超上げ幅を削った。
 豪ドルは一時買い優勢に。豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会の議事録発表後、豪ドル/ドルは0.9110ドルまで瞬間的に豪ドル買いとなった。労働需要の先行指標は安定しているとの指摘があった。ただ、内容的には政策金利の据え置きが妥当との認識が繰り返されており、手がかりとなる部分はほぼ見当たらず。買い一巡後の豪ドル/ドルは0.9072ドルまで弱含み。豪ドル円は92.82円まで上昇後、92.30円へと反落した。
 ユーロドルは1.3938ドルまで水準を切り上げたが値幅は狭い。ポンドドルは1.66ドル前半でNYクローズ水準を引き継いだ。
 東京午後のドル円・クロス円は重いだろう。ウクライナ情勢の緊迫感を背景とした円買いが一部巻き戻されたが、これをテーマとしたリスク回避の円高圧力に変化はなさそうだ。日経平均株価が一段と上げ幅を削ってくれば円高推移が鮮明になると思われる。