東京市場 午前 ドル円98円前半で小幅な振幅、やや買い疲れの印象も
東京タイム午前は、ドル円が98円前半の直近高値水準で小動き。前日の米小売売上高の結果を好感した、米量的緩和(QE)の9月縮小開始への期待からくるドルの底堅さは引き継がれたが、米長期金利の上昇も時間外では一服しており、閑散な市場のなかで持ち合いに終始。日経平均が14000円を前に伸び悩み、一時前日比マイナス圏へと値を沈めたこともあって、円売りの勢いも制御された。12日のGDP発表直後に下押して以来、押し目も殆どなく水準を上げていたことで、やや買い疲れの印象もあった。ドル円は98.09円まで調整が先行し、仲値に向けて98.32円まで買い戻されるとその後はもみ合いへと移行した。一方でユーロドルは1.3254ドル、ポンドドルは1.5437ドル、豪ドル/ドルは0.9080ドル、NZドル/ドルは0.7958ドルまで対ドルでじり安。値動き自体は小幅だったが、ドルの底堅さが維持された格好といえる。豪消費者信頼感や、NZ小売売上が発表され、ともに前回や市場予想を上回る結果となったが、豪ドルやNZドルへの買いは、それぞれ発表直後にわずかに見られた程度だった。
クロス円はドル円の上値が伸びなかったことで、ドルストレートの重さに素直に反応した。ユーロ円は130.13円、ポンド円は151.54円、豪ドル円は89.18円まで下値を切り下げている。ただ、夏季休暇まっただ中のマーケットで全体的に商いは閑散。値幅の出た通貨もなく、方向感は皆無といっていい状態だった。
午後も落ち着いた推移が続くか。伸び悩んでいる株価の後場の動向と、流動性の乏しい状態でのまとまったフローには警戒したい。ドル円の98円半ばからは、輸出勢の売りが控えているとの声もあり、慎重なスタンスが必要になってくる局面でもありそう。テクニカル的にも、98.54円で推移する21日移動平均線や、日足一目均衡表・基準線98.52円が位置する98円半ばが抵抗として意識されるため、上方向への値幅は限られる可能性があることも念頭に置いて