東京市場 午前 ドル円・クロス円に小幅な調整圧力も値動き鈍い
2013年12月11日 11:56
東京タイム午前では、ドル円が103円手前で持ち直しの動きが一巡すると102.75円まで失速。ユーロ円は141.32円、ポンド円は168.91円、豪ドル円は93.88円、NZドル円は85.24円、加ドル円は96.88円まで上値重く推移した。前日来の小幅な調整圧力が続いた印象。日経平均の続落も心理的にドル円やクロス円の買いをためらわせている。ただ、各通貨で前日安値を割り込むような下げは見られず全体のトーンは控えめだった。
朝方に米上下院の予算委員会が暫定的な予算案で合意に達したが反応は鈍かった。両院の予算委員長は会見で、2年間の財政合意と財政赤字の230億ドル削減を実施し、来年1月の政府機関閉鎖が回避される見通しであることを伝えた。ただし一部の議員からは合意内容に反対の声が寄せられており、今週末から下院で実施される協議が難航する可能性は捨てきれない。定期的な財政懸念の解消に向かって第一歩を踏み出したとはいえそうだが、削減内容が小規模であることや、先行きの不透明感が残っていることでリスクは取りづらいようだ。またNYタイムには銀行の自己勘定取引や投機的取引を禁止する「ボルカー・ルール」の最終案が公表されたが、想定内の範囲だったことや外国国債が規制の対象外だったこともあり手掛かりとしては不足気味。
対ドルも値動きに乏しく、ユーロドルは1.37ドル半ば、ポンドドルは1.64ドル半ばで膠着。前日のドル安地合いを背景に戻りを試した豪ドル/ドルは弱い地合いに変化なく、中国株が利益確定の売りに押されて下げ幅を広げたことも嫌気されて0.9131ドルまでやや軟調に推移した。NZドル/ドルも0.8288ドルまで下押している。
午後も動意に欠ける時間帯が長くなりそうだ。欧米市場を通じて今日はイベントが少なく、マーケットのリスク許容度や関連市場の動向を眺めながらの展開となりそう。ドル円は前日に下落の勢いを緩和させた日足一目均衡表・転換線102.51円近辺がいったんの下げ止まりポイント。上値はNYタイムの戻り高値となる103.00円前後を明確に上抜けていけるかが焦点となろう。