東京市場 午前 ドル円は103円付近、中国の景気減速懸念が重し

2014年03月10日 13:13

東京タイム午前は、ドル円・クロス円が上値の重い動きとなった。週末に発表された中国2月貿易収支が予想外の大幅赤字で、同消費者物価指数・生産者物価指数も市場予想を下回った。中国経済の下振れ懸念が強まり、週明けのオセアニアタイムからリスク回避の円買いが先行した。東京タイムでは、ドル円・クロス円ともに下げ幅を縮小するも、日経平均株価や中国株が先週末比マイナス圏で軟調推移となるなか、戻りは鈍い。本日発表の本邦1月経常収支は過去最大の1兆5890億円の赤字となり、10-12月期GDP・2次速報値は前期比で市場予想通り速報値の+0.3%から+0.2%に下方修正された。ドル円は102.61円を安値に103.29円まで持ち直したが、株価の軟調推移を眺めながら103円前後に押し戻された。クロス円も、オセアニアタイムの安値から切り返すも、持ち直しは先週末NY終値水準にとどまった。ユーロ円は142.46円を安値に143円近辺、ポンド円は171.67円を安値に172円前半、豪ドル円は92.75円を安値に93円前半、NZドル円は86.64円を安値に87円前半でやや上値の重い動きとなった。
 対ドルでは、小動きながら資源国通貨は小幅に弱含んだ。中国景気減速の懸念で、豪ドル/ドルは0.9032ドル、NZドル/ドルは0.8437ドル、ドル/加ドルは1.1118加ドルまでドル高・資源国通貨安となった。欧州通貨はしっかりも値動きは限られ、ユーロドルは1.38ドル後半、ポンドドルは1.67ドル前半の狭いレンジ内で上下。
 東京タイム午後も、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続きそうだ。米2月雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想以上を上回り、寒波の影響にもかかわらず雇用情勢の着実な回復を示しているとの見方が広がったことは、引き続きドル円の下支えとなりそうだが、中国の景気減速懸念や16日のクリミア住民投票への警戒感から上値は重く、午後も103円を挟んでの動きが続きそうだ。
 
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