東京市場 午前 ドル円は101円後半、緩和期待を削ぐ発言を嫌気

2014年02月28日 12:36
東京タイム午前は円買いが優勢となった。白井日銀審議委員が2%の物価目標の達成に想定より時間がかかる可能性に言及。追加緩和の期待を後退させる発言による円買いで、ドル円は101.76円まで下落した。株価の上値の重さも、円売りを阻害した。他のクロス円も総じて円買い優勢で、ユーロ円は139.48円、ポンド円169.76円、豪ドル円は91.05円、加ドル円は91.45円まで水準を下げた。一方でNZドル円はNYタイムに調整を先行させていたことに加えて、NZ利上げ観測や対豪ドルでの買いが支えとなり、対円安値を朝方の85.30円台にしばらくとどめて、対他通貨で円買いが進む場面でも85円半ばで推移する時間帯が続いた。
 ユーロドルは、ドル円下落による相対的なドル弱含みを受け、1.3715ドルまで小幅高となる場面もあった。しかしユーロ円が下値を探る動きを継続したことが上値の伸びを抑制。結局は朝方からのレンジ下限1.3704ドル付近まで水準を下げ、小幅な値動きにとどまった。ポンドドルも同様に1.66ドル後半で重い動き。
 NZドルは、対円だけでなく対ドルでも一時0.8414ドルまで上昇。他の資源国通貨も対ドルでは底堅く、豪ドル/ドルは0.8989ドル、ドル/加ドルは1.1116加ドルまで資源国通貨高となった。しかしクロス円での下落が上値抑制要因となっていた。
 午後は、白井日銀委員の発言の影響の継続性、そしてドル円が現水準付近で下げ止まれるか見定めることになる。ドル円は昨日安値101.72円を割り込んだところにストップロスの売りも見えているため、神経質な展開が続きそうだ。