東京市場 午前 ドル円は100円挟んでの動き続く、ユーロは堅調

2013年11月20日 12:10

 東京タイム午前ではユーロが堅調。東京タイム序盤に、ユーロドルは1.3550ドルの厚めの売りをこなし、ストップロスの買いを巻き込んで、1日以来の高値となる1.3584ドルまで上昇した。ユーロドルの上昇につられ、ユーロ円は135.95円まで上値を伸ばし、約4年ぶりの高値を更新した。東京タイム午前で発表された10月貿易収支は市場予想を超える1兆907億円の赤字となり、10月としては過去最大の赤字額となった。また、バーナンキFRB議長の講演内容が伝わった。同氏は、米経済はFRBが望むところからほど遠く、量的緩和(QE)縮小後も低金利水準の長期化が続く可能性を示唆して、QE縮小時期については言及しなかった。
 ドル円・クロス円は円の買い戻しがやや優勢となった。ドル円はさえない貿易収支を受けて100.23円まで上昇するも、反発してスタートした日経平均株価がマイナス圏に転じるなど伸び悩んだことも重しとなり、99.94円まで下落した。クロス円もユーロ円の上昇につられ買いが先行したが、日経平均のさえない動きや主要通貨が対ドルでドルの買い戻しが進んだことを背景に反落。ポンド円は2009年8月以来の高値となる161.73円まで上昇後に161.07円まで下押したほか、豪ドル円は94.61円から94.04円、NZドル円は84.02円から83.39円まで水準を切り下げた。また、スイスフラン(CHF)円は1990年8月以来の高値となる110.27円まで上げ幅を拡大した。
 ドルストレートはややドル買いが優勢となった。序盤はユーロドルの上昇や、FRB議長の発言でドル売り圧力が強まったが、米長期債利回りが上昇基調を強めたことを受けて、ドルに買い戻しが入った。ポンドドルは1.6107ドル、豪ドル/ドルは0.9409ドル、NZドル/ドルは0.8341ドルまで下値を広げた。ただ、米金融緩和の長期化観測が続くなかで、ドルの買い戻しは小幅にとどまっている。 
 日経平均は利益確定売りが優勢となって、小幅続落で前引けしたが、押し目買い意欲も強く、後場に入っても大幅下落は見込めないだろう。ドル円は日経平均の動きを眺めながらの動きが続きそうだが、直近レンジの99円半ば-100円半ばでの動きに止まりそうだ。また、NYタイムにFOMC議事録の公表も控えており、徐々に様子見ムードが強まる可能性もある。