東京市場 午前 ドル円は上値試しが継続、株価上昇がきっかけに
2013年12月03日 12:41

東京タイム午前、ドル高・円安気味に推移も値幅は限定的。日経平均がやや上下に振れるなかで前日比100円超の上昇となった局面では、円安に傾斜する格好となり、ドル円は昨日高値を更新すると、年初来高値となる5月22日に示現した103.74円を試す地合いが継続していることを明らかにした。一方、ドルストレートについてはドル円の上昇に呼応するようにドル高・他通貨安が進んだものの、あくまでもドル円に連れる程度の動きで明確な方向感を示すような展開までには至らなかった。そのほか、材料のあったところでは豪州・中国経済指標が発表され、豪10月小売売上高が予想比で好結果となったことに豪ドルは買いで反応したが勢いは限定的だった。
ドル円は上値試す地合いが継続。昨日、日銀による金融緩和拡大との報道が流れたことが円安の支援材料となったほか、米ISM製造業景況指数の好結果を受けたドル高という側面が引き続き意識されたこともあってか、ドル円は日経平均の上昇をきっかけに昨日高値を上抜けると103.17円まで上昇。序盤こそ高値警戒感から売られる場面は見られていたが底堅さを示すなかで、やはり上値を試す地合いが継続中であることを顕著とした。
一方、ドルストレートは上値の重さが目立つ展開。ドル円の上昇によるドル高が重しとなり上値を抑えられると、ユーロドルは1.35ドル前半、ポンドドルは1.63ドル半ばで推移した。
材料のあった豪ドルについては、豪小売売上高の結果を受けて買いが進み、豪ドル/ドルは0.9131ドル、豪ドル円は93.96円まで上昇。しかし、ドル円の上昇にともないドルストレートの上値が重くなるなかで、豪ドル/ドルが0.91ドルを割り込むと、豪ドル円も連れて93.70円水準まで押し戻された。この後に豪準備銀行(RBA)から金融政策の発表があることも積極的な取引を手控えさせた可能性もある。
そのほかのクロス円については、ユーロ円は139円半ばを中心とした動きに徹し、ポンド円は168円前半から半ばでのやはり明確な方向感には欠ける展開となった。
この後はRBA声明に注目。直近の動きとしてRBA四半期報告において鉱業への投資が減退し、要人からの通貨高懸念をよそに修正が進まず成長を抑制させるとの要因から2014年成長予想を引き下げており、市場の追加緩和観測は依然としてくすぶっている状況となっている。また、前回分のRBA議事録においても利下げの可能性は排除せずとの文言が残っていることから、この文言について変化があるか否かには注視しておきたい。
