東京市場 午前 ドル円 株安で102.24円まで調整も下落進まず

2014年03月20日 12:27

東京タイム午前は円買い戻しが一時優勢となった。ドル円は、FOMC後の米金利上昇を受けたドル高を引き継いで推移していた。しかし、上昇して寄り付いた日経平均株価が下落に転じたことから円買い戻しが進んで、日本の3連休前のゴトー日(5・10日)にあたる仲値公示にかけて調整安となり、一時102.24円まで下落。米10年債が、FOMC後につけたピーク2.792%やNY引けの水準2.773%より利回りを低下させ時間外取引を再開し、2.75%付近まで水準を下げたことも重しとなった。ただ、米金利引き上げ時期の前倒し観測を背景としたドル高地合いを大きく損なうには至らなかった。日経平均が前日比100円を超える水準まで下落して軟調な推移を続けるなかにおいても、102.40円台まで戻している。クロス円も同様に、円買い戻しの流れに一時押された。ユーロ円は141.31円、ポンド円が169.11円、豪ドル円が92.13円、NZドル円が87.19円、加ドル円が90.88円まで下落後、それぞれ反発した。
 対ドルでは各通貨ともFOMC後の上値の重さが継続した。ユーロドルは、ドル円がドル安方向へ調整しても、ユーロ円がユーロ安・円高方向へ下落したことが重しとなって反発できなかった。ポンドドルも1.65ドル前半で上値が重かった。
 オセアニア通貨も対ドルで軟調だった。NZドル/ドルは0.8522ドルまで下落。NZ10-12月期GDPは前期比・前年比とも市場予想通りの結果だったが、7-9月期より減速した。また、7-9月期も前期比が+1.4%から+1.2%、前年比が+3.5%から+3.3%へそれぞれ下方修されている。豪ドル/ドルも一時0.9002ドルまで水準を下げた。
 ドル円は昨日の急上昇後の調整も済ませ、3連休を控えるなか、いったん動きを落ち着かせそうだ。また、足を引っ張った日経平均の下落も、中国株が下落後に前日比プラス圏を回復するなど、アジア株にもFOMC後のショックの和らぎが見え始めてきたことから、下落の勢いをさらに強めることはなさそう。EU首脳会議を控え、欧州勢の動き出しにともなうユーロの動向には注意したい。