東京市場 午前 リスク回避モード後退も小動き、ドル円102円後半

2014年01月31日 11:49

 東京タイム午前は小動き。足もとの新興国懸念が一服し、日米株が反発したことでリスク回避の円買い地合いは後退した。また、昨日に発表された米10-12月期GDPが米経済の堅調さを示す結果となったことも、ドル円の下支えとなった。ただ、新興国に対しての懸念が払拭されたわけでもなく、日経平均が一時マイナス圏に沈むなど伸び悩むなか、ドル円・クロス円の上値は限られた。東京タイムで発表された本邦12月全国消費者物価指数は予想を上回る+1.3%となり、7カ月連続の上昇となった。また、同失業率や有効求人倍率は予想を上回る改善となった。
 ドル円は102円後半でしっかりも動意は鈍かった。102.94円まで上値を伸ばし、昨日の高値を上回ったが、103円大台を試す動きには至らなかった。クロス円も方向感に欠ける動きで、ユーロ円は139円前半での小動きとなり、ポンド円は169円半ば、豪ドル円は90円半ばを中心に上下した。新規材料が乏しいなか、対ドルも小動きで、ユーロドルは1.35ドル半ばでもみ合い。昨日の独1月消費者物価指数が市場予想を下回り、本日発表予定のユーロ圏1月消費者物価指数に対しての警戒感から、戻りを試す動きもなく昨日の安値圏での推移が続いた。また、ポンドドルは1.64ドル後半、豪ドル/ドルは0.88ドル前後で小幅上下動。
 NZドルはやや上値が重い動き。ウィーラーRBNZ総裁が「NZドル相場は長期的には持続不可能な水準」、「NZドル高は成長の逆風になる」と述べ、NZドル高に懸念を示したことが重しとなった。ただ、同総裁は「近いうちに利上げに動くだろう」との見解も示しており、利上げ期待感が支えとなり、下押しは限られた。NZドル/ドルは0.8145ドル、NZドル円は83.66円まで小幅下落した。
 午後もドル円は102円後半を中心に小動きが続きそうだ。新規材料が乏しく、日経平均の動向を眺めながらの展開が続くだろう。前場で伸び悩んだ日経平均が1万5000円大台を割り込み、下げ幅を拡大する動きとなれば、ドル円も102円前半まで下げ余地が広がりそうだ。