東京市場 ドル円は小反発、オセアニア通貨は軟調
東京タイム午前では、ドル円・クロス円の買い戻しがやや優勢となった一方で、オセアニア通貨の軟調地合いが目立つ展開となった。とは言え、米欧重要イベントを多く控えての様子見ムードも強く、値動きは限られた。本日発表された本邦6月失業率は3.9%で、市場予想の4.0%を下回る4年8カ月ぶりの3%台への改善となり、有効求人倍率も0.92倍とこちらも5年ぶりの高水準を示した。その一方で、6月鉱工業生産指数は前月比-3.3%となり、市場予想の-1.5%を上回る低下幅となった。本邦の指標結果を受けての為替相場の反応は見られなかった。
ドル円は小反発。5日続落が警戒された日経平均が前日比小幅安でスタートした後にプラス圏に浮上すると、ドル円・クロス円は買い戻しが優勢に。ドル円は98円台を回復すると98.23円まで上値を伸ばしたが、一段と上値を追う展開には至らず98円前半で伸び悩んだ。また、クロス円もユーロ円は130.17円、ポンド円は150.62円、加ドル円は95.69円まで買い優勢となったものの、値動きは限定的。ドルストレートは動意鈍く、ユーロドルは1.32ドル半ば、ポンドドルは1.53ドル前半、ドル/加ドルは1.0265加ドルを中心に狭いレンジでの推移が続いた。
一方で、オセアニア通貨は軟調。NYタイムでの軟調地合いを引き継ぐなかで、本日発表されたNZ6月住宅建設許可が-4.0%と前月+1.3%を下回ったほか、豪6月住宅建設許可も前月比-6.9%と、市場予想+2.0%を大幅下回るなどさえない結果となったことが、オセアニア通貨の上値を重くした。豪ドル/ドルは0.9153ドル、NZドル/ドルは0.8005ドルまで下落しそれぞれ昨日の安値を下回ったほか、豪ドル円は89.80円、NZドル円は78.43円まで弱含んだ。
ドル円は、午後も98円付近を中心に小動きが続きそうだ。これといった手がかりも少なく、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文内容を見極めたいこともあり、様子見ムードは強い。FOMCで米国の低金利政策を改めて表明するとの思惑も強いことから、仮に後場の日経平均が上げ幅を拡大する動きになったとしても、ドル円の98円半ば超えは厳しそうだ。