東京午前 リスク回避先行も、中国経済指標の好結果で落ち着く

2013年10月24日 14:22

 東京タイム午前、為替相場はリスク回避にともない円高先行も落ち着く。昨日は中国の短期金利の上昇にともない銀行の不良債権が3倍にまで膨らむとの報道などから金融システム不安を想起させリスク回避一色の展開となっていた金融市場だったが、本日の東京タイムもそうした中国リスクを意識した動きが継続する格好で、序盤はリスク回避にともなう円高傾向が顕著となる展開に。その後、中国10月HSBC製造業PMIが予想を上回る結果となったことから、リスク回避にともなう円高も落ち着くこととなった。
 ドル円・クロス円は方向感乏しく上下に振れる。序盤は、日経平均が続落スタートとなった後の戻りを試した局面では円安に振れる場面も見られたが、その後は中国リスクが意識される流れのなかで徐々にリスク回避の円高が強まる格好に。ドル円は97.17円まで下落し、昨日安値となる97.15円に迫ったほか、ユーロ円は133.90円、ポンド円は157.19円まで売られた。また、資源国通貨についても上値の重さが見られ、豪ドル円は93円半ば、NZドル円は円安に振れる場面でいったんは82円の大台を回復した後は81.80円近辺まで売られた。ただ前述した通り、中国経済指標の発表を受けて円高が落ち着くと、ドル円・クロス円ともに戻りを試し、特に中国と経済的につながりの強い豪州への好影響が意識されてか、豪ドル円は94.21円まで上昇し、その動きにつれてNZドル円も82.32円まで買われた。
 ドルストレートは、底堅さを示す。リスク回避傾向が強まるなかでドルストレートは全般的に上値の重さが目立ったが、その後は中国の経済指標の結果を後押しに底堅さを示すと、全般的にレンジの狭いなかで、ユーロドルは1.3792ドル、ポンドドルは1.6203ドルまで上昇。豪ドル/ドルに関しては対円と同様に上値を伸ばし0.9669ドルまで買われた。
 この後も、引き続きアジア株の動向を探りながらの展開か。中国経済指標の好結果を受けていったんはリスク回避傾向が落ち着いた格好となっているが、中国の一連の不安については市場関係者の間でも懸念・楽観が入り混じった状態であることを踏まえると、単発の中国経済指標の結果だけでは安心はできず、午後も中国株の動向を確認しながらの展開を見込んでおきたい。