東京午前 イベント消化し短期材料待ち 豪ドルは堅調

2013年10月31日 13:39

 東京タイム午前はドル円やクロス円に上値の重さを感じる展開。朝方は前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル高地合いが踏襲されるような値動きもあったが短命に終わっている。イベントを消化したことで、市場は米政府機関閉鎖中の10月の経済データを見極めたいとの思いが強くなっている。こうしたなか、目先のテーマに乏しかったこともあり、ドル円は短期筋や国内実需の売りに押される格好で98.35円まで徐々に水準を切り下げた。ユーロ円は135.10円、ポンド円は157.74円までじり安で推移。NYタイム終盤に来年の利上げの可能性が示唆されたことで買いを強めていたNZドル円も、81.10円まで売りに押されるなどNZドル高も続かなかった。こうしたなか、豪9月住宅建設許可や7-9月期輸出入物価指数が総じて市場予想を上回ったことで、豪ドル円は93.61円まで堅調。豪ドル/ドルも0.95ドルの大台を回復させて0.9508ドルまで上値を伸ばすなど豪ドルには材料を伴った動意があった。
 対ドルはレンジ内で上下。ユーロドルは1.3719ドルまで下押した後、前日の戻り高値近辺となる1.3739ドルまで浮上。米財務省が公表した為替報告書のなかで、独の高い輸出依存が欧州経済の安定を阻害しているとの批判が聞かれたが特に目立った反応は示していない。ポンドドルは1.60ドル前半から後半で上下。NZドル/ドルは対円同様に、利上げの可能性が示されて強含んだ水準から一時0.8231ドルまで押し戻されるなど上値が伸びなかった。
 午後もテーマ性に乏しい展開が継続しよう。月末のリバランスに伴うフローに関しては、主要通貨で強いドル売りのシグナルが確認されているとの声も聞かれているが、ドル円は調整が一巡すれば一定の底堅さを示すかもしれない。ただし直近の上昇で戻り売り意欲も強そうで、米株式市場の反落でアジア株全体が軟調な展開を強いられている現状をかんがみれば一段高も期待しづらい。現水準でのレンジ上下を経て、日銀展望レポートの公表などを待つ展開となりそうだ。