本時鵜の見通し(東京市場 為替) ドル円、中国指標が重しも米雇用結果が支え

2014年03月10日 08:28

先週末のNYタイムでは、米2月非農業部門雇用者数が+17.5万人と、市場予想の+14.9万人を上回ったほか、1月分が+11.3万人から+12.9万人に上方修正されたことを好感し、米金利上昇を受けたドル買いやリスク選好の円売りが先行した。米2月失業率は6.7%と市場予想や前月の6.6%からやや悪化した。ドル円は一時1月23日以来の高値103.77円、ユーロ円も年初1月2日以来の高値143.79円、ポンド円は173.59円まで水準を上げたほか、豪ドル円が昨年11月20日以来の高値94.48円、NZドル円は2008年2月以来の88円台回復に迫る87.95円まで買われた。
 本日東京タイムでのドル円は、103円を挟んでやや上値の重い動きが予想される。週末に発表された中国2月貿易収支が黒字予想に対して赤字となったほか、2月の中国消費者物価指数・生産者物価指数がともに市場予想を下回る結果となったのが、ドル円の重しとなりそうだ。ただ、米2月非農業部門雇用者数が悪天候の影響で下振れする可能性も指摘されていたが、予想外の大幅増加となったことで、量的緩和縮小が少なくとも現在のペースで継続するとの思惑が強く、ドル円の下押しは限られるだろう。ウクライナ情勢は引き続き注目が必要。先週、プーチン露大統領の発言を背景に、ウクライナ緊迫化は一段落しているが、米と欧州連合(EU)がロシアに対する制裁発動などに踏み切った一方で、クリミアがロシアへの編入を決議するなど緊張が続いている。東京タイムでは、本邦1月国際収支や10-12月期GDP・2次速報値などの発表が予定されている。1月の貿易統計では初の2兆円を超える赤字を記録し、本日の国際収支も前月から赤字額の大幅増が予想される。また、GDP・2次速報値が下方修正された場合、日銀による追加緩和の思惑が強まりそうだ。
 
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