本日の見通し(香港株式) 買い先行スタートか、主要国市場の持ち直しで

2014年02月10日 10:00

 週明け10日の香港市場は主要国市場の持ち直しを受け買い先行で始まるか。前週末7日の日欧米市場はそろって上昇。うち米株市場ではダウ平均が大幅続伸。足元で下落傾向を強めていただけに戻りを期待した買いが継続したほか、1月の米雇用統計で失業率が2008年以来の低水準になったことで、米景気の回復基調があらためて意識され市場心理の改善につながった。香港市場ではハンセン指数が前週末に続伸で終えたものの、週間ベースでは2%近く下落しており、一段の戻りを期待した買いが広がる可能性がある。前週末の香港株の米国預託証券(ADR)は、時価総額上位のHSBC(00005)、チャイナ・モバイル(00941)がともに香港終値を上回って引けており、サヤ寄せすれば相場の押し上げ要因となる。
 
 一方、懸念材料は本土市場の動き。旧正月連休明け7日は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)を3月初めに控えた支援政策への思惑から反発し、香港市場の相場上昇の一因になった。ただ、同日発表されたHSBC算出の中国の1月サービス業購買担当者景気指数(PMI)は約2年半ぶりの低水準。中国景気の先行き不透明感は払しょくされそうにない。今週は4500億元のリバースレポが償還期限を迎えることもあり、資金ひっ迫懸念の浮上も加わり本土市場が弱含めば、香港市場の足かせ要因となり上値の重い展開が想定される。