本日の見通し(香港株式) 買い優勢か、ウクライナ地政学リスクの後退を好感

2014年03月05日 10:06

本日の香港市場は、前日の欧米株式市場が上昇した流れを引き継ぎ買い優勢の展開か。NY市場は幅広い銘柄に買いが波及し、ダウ平均が大幅に反発。ロシアのプーチン大統領が4日の記者会見で、ウクライナへの軍事介入は現時点では必要ないとの認識を示したことを受け、地政学的リスク懸念が後退した。香港市場でも軍事的緊張が和らぐとの観測が強まり、買い安心感につながるだろう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、国際金融銘柄のHSBC(00005)や中国IT大手のテンセント(00700)、中国の携帯電話最大手チャイナ・モバイル(00941)、石油株のCNOOC(00883)など幅広い銘柄が香港終値を上回って引けた。なお、ファーストリテイリング(06288)が本日、新規株式発行を伴わない紹介形式で香港メインボードに上場する。 
 
 一方、中国では中国の全国人民代表大会(全人代)がきょう開幕する。李克強・首相が政府活動報告で、今年の国内総生産(GDP)成長率などの政府目標を示す見通し。市場では7.5%に据え置かれるとの見方が広がっているが、調整された場合には波乱要因となる可能性がある。