本日の見通し(為替) 連休明けの本邦勢、ドル円の意識は上方向か
2013年07月16日 08:26
NYタイムは米6月小売売上高の予想比悪化を受けてドルが売られた。NY連銀製造業景況指数や米金融機関の決算内容が好感されたことで勢い自体は限定的だったが、ドル円は米長期金利の低下にも影響を受けて100円の大台を割り込んだ。一方でユーロドルは格付け会社フィッチによって欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の格付けが引き下げられたが、ドル安を背景に1.30ドル半ばまで水準を戻した。
本日は連休明けの本邦勢の動き出しを眺めながら、月初に開催された豪準備銀行(RBA)理事会の議事録の公表を待つ格好となりそう。米経済成長にとって最大のエンジンとなる米小売動向がさえなかったことは、ドル円にとってはネガティブな材料だったが、米量的緩和の9月縮小期待が後退したことで下押してつけた98円前半から前日の100円までの回復力は力強く、日経平均が3営業日連続で史上最高値を更新したダウ平均に連動した動きとなれば、ドル円は上方向を意識した動きが優勢となることが考えられよう。またRBA議事録に関しては、理事会後の声明自体がハト派だったことで、市場ではすでに次回会合での利下げを相当の割合で織り込んでいることから、内容的には大きなサプライズはないだろう。前日に発表された中国のGDPや主要経済指標が目立った落ち込みでなかったことも、豪経済への懸念を後退させており、豪ドルの下値が広がる可能性はそれほど高くないか。