本日の見通し(為替) ユーロに下値余地 中国指標にも注目
2013年11月01日 08:51
NYタイムではユーロが大幅安。過去最悪を記録したユーロ圏9月失業率や約4年ぶりの低水準となった同消費者物価指数の結果を受けて、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和政策への期待が高まった。ユーロドルは1.3575ドルまで、ユーロ円は133.35円まで下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル高やこの日発表された米経済指標の底堅かった部分がクローズアップされたドル高もユーロを圧迫。ドル円はユーロ円の下げで98.08円まで下押したが大台割れを回避して持ち直した。
米金融政策イベントを通過しきった矢先に、ユーロ圏で政策当局者の景気対策を迫るような材料が噴出した。FOMC後のドル高推移とのコントラストもあって、ユーロは東京タイムでも上値の重い推移が続こう。短期のテーマを模索する時期だっただけに、ユーロ圏のさえない経済データは目先の格好の材料となる可能性がある。大幅下落の後だけに、押し目買いや自律反発で前日までの下げをいく分取り戻す場面もあろうが、更なる下値余地があることは念頭に置いておきたい。そのほか、中国10月製造業PMIの結果次第で、同国の景気動向をめぐって思惑が強まる可能性がある。前日の強い豪建設・輸出入データにポジティブな反応を見せた豪ドルが、同指標や豪7-9月期生産者物価指数の内容などもあわせた値動きで他通貨の動意をけん引する展開も想定しておきたい。