本日の見通し(為替) ドル高の継続見極めへ

2013年08月14日 08:05

 NYタイムではドルが全面高。期待の先行していた米小売売上高の結果は、9月に米当局が量的緩和策(QE)の縮小を開始させるのに必要十分な内容だったと市場で受け止められたようだ。ドル円は米長期金利の上昇にも助けられて98.35円までレンジ上限を拡大。一方でユーロドルは1.3233ドル、豪ドル/ドルは0.9074ドル、NZドル/ドルは0.7935ドルまで安値を更新した。
 東京タイムでは注目度の高いイベントはなく、昨日からのドル高の流れが踏襲されるかをまずは確認したい。前日の米市場の序盤では、9月のQE縮小開始が意識され、米株価が売りに押される場面もあったが、米経済への楽観的な見方から買い直されている。CME225先物も13960円で引けており、日経平均の高寄りも想定されることから、ドル円やクロス円の押し目も限られよう。ただ、明日以降も米7月消費者物価指数や同8月NY連銀製造業景況指数の発表が予定されており、夏季休暇入りで参加者の少ないマーケットのなかで、足腰の座ったドル買いが続くかを見極める必要がありそうだ。また、毎年のことながら、明日15日の米国債の大量償還に絡む、利払い円転の話題が意識される可能性はある。積極的な円買い戻し材料にはならないだろうが、ドル円の上値を抑制する一因にはなるかもしれない。