本日の見通し(為替) ドル円は97円半ばを軸にした小動きをイメージ

2013年10月28日 08:11

 先週末のNYタイムでは週末要因に加え、手がかりになりそうな材料も不足したことが、相場の動意を一層鈍らせた。ドル円は97.30円近辺でもみ合い。ユーロドルはロンドンタイムにつけた年初来高値1.3833ドルから離れるも、1.38ドル近辺で堅調な推移が続き、ユーロ円は134.51円まで高値を更新した。資源国通貨は中国の金融引き締め懸念から中国株が4日続落となったことも手伝って、調整の下げを強いられた。豪ドル/ドルは0.9572ドル、NZドル/ドルは11日以来の安値となる0.8274ドルまで下落した。
 明日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利動向に関する当局者の見通し公表やFRB議長の会見は実施されず、月額850億ドルの債券購入額も据え置かれる見通し。ただ、米政府機関閉鎖に伴う景気への影響を加味した上でハト派寄りな声明が発表されれば、資産購入枠の縮小開始が来年以降にずれ込むとの見方を一層高めることになりドルの上値を圧迫しよう。本日発表される米9月鉱工業生産や中古住宅販売保留件数指数など、米財政問題が市場の波乱要因となる前のデータに伸び悩みが確認されれば、FOMCを待たずにドルへの売り圧力が高まっていく恐れもある。こうしたイベントを控え、東京タイムでは全体的に手控えムードの強い時間帯が長くなることが予想される。ドル円は97円半ばのレンジから大きく放れることのない展開をイメージしたい。