本日の見通し(株式) 連休前に戻りは限定的か ハイテク株に見直し機運だが選別も
2013年11月01日 08:52
東京市場は反発が予想される。米国株安が心理的な重荷だが、シカゴ市場で取引される日経平均先物が上昇したことが弱気心理を和らげる公算が大きい。三連休を前に積極的に上値を買う動きは限定的だが、主力株の決算に対する反応をにらみながらの展開となりそうだ。10時以降に発表となる中国10月PMIなども材料視される場面が想定される。
電器大手の決算内容がクローズアップされている。構造改革の進展により収益回復イメージの強いパナソニックと日立に対し、東芝とソニーは相対的に劣勢なイメージだ。その差は株価の推移にも表れており、きょうも両者間で格差が生じる公算が大きい。
日経平均株価の予想レンジは14360円-14430円。25日線(14370円)を意識して小幅なレンジ推移が予想される。5日線(14328円)の強い上昇をきっかけに、前日形成した陰線に対しどれだけ戻せるかが注目される。
一目均衡表では基準線(14283円)上を維持しており弱い状況ではないが、遅行線の逆転状態が続いていることに加え、株価がもたついていると転換線(14443円)が下げに転じるタイミング(11/6)は下落リスクが強くなる。一方、下値では基準線をはじめ、抵抗帯(雲)、100日移動平均線(14018円)、6月安値を起点とした下値支持線などの節目が14000円台前半にありサポートになりえる。
31日のダウ平均は続落。前日比73.01ドル安の15545.75ドルで終了した。システムトラブルをおこしていたカリフォルニアでエラー(申請処理)の一部が復旧したことで、米新規失業保険申請件数の結果が市場予想より小幅に上回ったことが嫌気された。市場予想より強い米10月シカゴ購買部協会景気指数の結果を受け買いが入る場面もみられたが、MSCI型のリバランス売り観測なども下げ足を速める要因となった。
NASDAQは前日比10.91ポイント安、S&P500は6.77ポイント安で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ95円高の14445円、ドル建ては115円高の14465円で終えた。