本日の見通し(株式) 先駆して下げた日本株は下げ渋り、大成建設上昇で五輪株の一角に刺激あるか
2013年10月24日 08:32
東京市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されるが、前日先行して下げた分、売り一巡後は買い戻しが意識され下げ渋る公算が高い。前日は中国の金融引き締め観測などで下げ幅を広げたが、直近安値からの上昇を牽引した先物買いのポジション調整が下げを助長したに過ぎない。米国市場のネガティブな反応も限定された点からも察することができよう。
業績面の材料に集中しやすいことや、前日は後場から大成建設が業績の上方修正をきっかけに上げ幅を広げた。材料は業績ではあったものの、同社株の上昇によってオリンピック関連株に連想が働く銘柄が出てくる可能性もありそうだ。
日経平均株価の予想レンジは14280円-14490円。7月高値(14953円)や9月高値(14817円)を前に反落に転じ、一目均衡表では遅行スパンの逆転を伴う日柄調整が11月頃まで長引くパターンのケースでは、もみ合いから上振れの期待は続く反面、下振れリスクも同等に残るだろう。一方、10/8からの反発が、5/23高値を起点に7/19高値を通る上値抵抗線をクリアしたあとに生じる下への揺り戻しのあとの動きであれば、5/23高値(15942円)に向けて本格上昇局面入りとなっており15000円は突破してくる公算が大きい。そのケースなら、基準線(14283円)処をサポートに切り返すシナリオが想定される。
基調に変化が生じやすいのは、10/24、11/7、14-18がある。
23日のNY株式相場は下落。ダウ平均は前日比54.33ドル安の15413.33ドルで終了した。キャタピラーが2013年通期見通しを下方修正したことに加え、米国で原油在庫が積み上がりNY原油先物価格が下落したことでエネルギーセクターが売られた。中国5大銀行の不良債権処理が今年上期に前年同期比で3倍増になり、中国当局が金融引き締めを実施との見方から、同国の成長ペース鈍化などが懸念され、素材セクターの一角にも売りが波及した。
NASDAQは前日比22.49ポイント安、S&P500は8.29ポイント安で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ115円安の14315円、ドル建ては75円安の14355円で終えた。