本日の見通し(東京為替) RBA声明に注目、追加緩和の文言に要注意

2013年12月03日 08:02

 昨日のNYタイムはドル買い・円売りが優勢。ドル円は東京・ロンドンタイムからの、日銀追加緩和観測を背景とした円売り基調を引き継いで、NY入りにかけて103.00円に観測されたオプション・バリアを突破。その後、米ISM製造業景況指数や建設支出の好結果の発表直後こそ、底堅い動きながら103円付近でとどまったが、米10年債利回りが一時2.808%まで上昇する動きに連れ上値を伸ばした。ユーロドルは1.35ドル前半を中心に安値もみ合い。ロンドンタイムにECB理事会を控えた警戒感などから下落し、その後も軟調に推移した。対円でのドル上昇も、各通貨の対ドルでの上値を抑制した。
 東京タイムは海外タイムの流れが継続するかに注目。米10年債利回りの上昇などを背景にドル円が103円台を示現するなど円安基調を鮮明にした昨日の海外タイムだったが、こうした動きが引き続き継続するか注目したい。一方、東京タイムでも昨日に続き中国・豪州に関連した材料が並んでいる。特に注目しておきたいのが豪10月小売売上高の結果ならびに豪準備銀行(RBA)理事会の声明文においての追加緩和の有無。後者に関しては直近の動きとしてRBA四半期報告において鉱業への投資が減退し、要人からの通貨高懸念をよそに修正が進まず成長を抑制させるとの要因から2014年成長予想を引き下げており、市場の追加緩和観測は依然としてくすぶっている状況となっている。また、前回分のRBA議事録においても利下げの可能性は排除せずとの文言は残っていることから、今回の結果こそ金利据え置きがコンセンサスだが、この文言に変化があるか否かという部分は要注目となりそうだ。
 そのほか、昨日は為替との相関性が見られなかった株式相場の動向や海外タイムで為替を先導した米10年債利回りの時間外での推移といった部分も同時に確認していく必要があるだろう。