本日の見通し(東京為替) 株高や景気期待感で、リスク選好の円売り継続か

2013年11月25日 08:02

 先週末のNYタイムでは、ユーロ高・オセアニア通貨安基調が継続する展開となった。欧州タイムに発表された独Ifo景況感指数が好結果となり、上昇基調を強めていたユーロについても材料一巡でもみ合いに転じたが、調整主体で大きく反落するような展開とはならず大きな流れとしてはユーロ高基調を維持した。ユーロドルは1.3560ドルまで上昇し、ユーロ円は2009年10月以来の高値水準となる137.38円まで上値を伸ばした。一方のオセアニア通貨は、前日スティーブンスRBA総裁が為替介入の可能性を示唆していたことも重しとなるなかで、豪ドルに対するさらなる下押し圧力から軟調地合いが継続。豪ドル/ドルは0.9144ドル、NZドル/ドルは0.8125ドルまで安値を更新した。また、ドル円は伸び悩むも、株高を支えに101円前半で堅調地合いを維持した。
 先週のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、経済の改善に伴い、月額850億ドルで実施している債券購入の規模を「数カ月内」に縮小する可能性があるとの認識が示され、QE縮小時期の前倒しへの警戒感が再燃したことや、日米株高を支えに、99円半ばから7月8日以来の高値となる101.36円まで上値を伸ばした。今週はビッグイベントがなく、米国市場は28日が感謝祭で休場となるほか、市場関係者や投資家の多くが休暇に入ることもあり、株式市場や為替市場も閑散な取引となる可能性が高そうだ。ただ、住宅、景況感や個人消費関連などの米指標の発表予定も多く、来週に米11月雇用統計を控えるなかで、不透明感が続いている米量的緩和(QE)縮小時期を見極める展開が続きそうだ。東京タイムでは、主な経済指標の発表予定も予定されておらず、株価動向を眺めながらの展開が予想されるが、米株の史上最高値更新の動きが続いており、先高期待感も強いことから、リスク選好の円売り地合いは継続し、ドル円は101円前半を中心に底堅い動きとなりそうだ。