本日の見通し(東京為替) 底堅さ示すドル円は102円台を試す動き継続か
2013年11月26日 08:01

昨日のNYタイムでは、ドル円が101円後半で重い動き。中古住宅販売件数の先行指標となる米10月中古住宅販売保留件数指数の弱い結果を受け、101.40円付近へ下押した。同指標は市場予想の前月比+1.0%を下回り-0.6%となった。前月比マイナスは5カ月連続。その後に発表となった米11月ダラス連銀製造業活動指数も+1.9と、市場予想の+5.0や前月の+3.6より弱かったが、為替の動意への影響は限られた。ユーロは重い動きが続いた。欧州中央銀行(ECB)による追加緩和観測があるなかで、ECB当局者からこの観測を後押しする発言が出たため、NY序盤もユーロ売りが先行し、ユーロドルは1.3490ドルまで水準を下げたほか、ユーロ円は137.10円付近まで下押した。
昨日のドル円は、東京タイムで約半年ぶりの高値となる101.92円まで上昇した。海外市場では、ECB当局者が追加緩和を示唆する発言を受けたユーロ円の下落や、さえない米住宅関連指標によるドル売り圧力が強まったこともあり、ドル円の上昇は一服したが、101円後半で堅調さを維持した。ドル円は先週からやや急ピッチで上昇したこともあり、調整売りの圧力を受けやすい地合いともなっているが、株高も支えに下押しは限られそうだ。円安基調は続いており、調整を挟みながらも102円大台を目指す動きが続きそうだ。東京タイムでは、日銀金融政策決定会合議事要旨(10月31日開催分)の公表以外は、主な経済イベントもなく、株価の動向を眺める展開が予想されるが、日経平均は先高感が強く、本日にも終値ベースで年初来高値を更新する可能性もありそうだ。また、黒田日銀総裁は先週の記者会見に続き昨日の講演でも、2%の物価目標のためには必要に応じて政策を調整する用意があると示唆した。新味に欠ける内容で円売りの材料とはならなかったものの、追加緩和に含みを持たせた発言はドル円の下支えになるだろう
