本日の見通し(東京為替) 円安・株高の好循環強まるか
2013年12月19日 08:09
今年最後の注目イベントだった米連邦公開市場委員会(FOMC)では、連銀の国債とMBSの買い入れ額をそれぞれ50億ドルずつ縮小させ、月額750億ドルへ減額することが決定された。また、失業率の見通しが全体的に上方修正されるなど労働市場の改善に強気な見方があった。一方で声明文では失業率が6.5%を下回ったあとも、FF金利をかなりの期間にわたってゼロ付近で維持するとし、ガイダンスの強化が盛り込まれる格好に。QE縮小の決定を受けて為替市場は反射的にドル買いで反応した。ドル円は2008年10月以来の104円台乗せを果たして104.36円まで上値を拡大。ユーロ円が142.90円、豪ドル円は92.53円とクロス円も上昇した。一方、ユーロドルは一時1.3812ドルまで上昇し10月下旬以来の高値をつけたものの、結局1.3674ドルまで下落した。
東京タイムも海外市場の流れを引き継ぎ、ドル高・円安地合いが続くか。ドル円が5年ぶり以上の高値水準に達したことから、利益確定のドル売り・円買いが強まる可能性はある。しかし米緩和縮小を受けても米株が堅調だったことを好感し、日経平均株価も底堅く推移しそうだ。為替の円安と相まって、本邦金融市場では株高・円安の好循環が強まることが考えられる。また、本日から明日にかけ、日銀金融政策決定会合が開催される。消費税導入を踏まえ、追加緩和に前向きな姿勢が示されるとの期待が、ドル円やクロス円を下支えしそうだ。