本日の見通し(東京為替) 休暇モード続くも、ドル円は上値試す動きに
2013年11月29日 08:09
昨日のNYタイムでは、円安地合いが継続。ドル円は102.38円、ユーロ円は139.18円、ポンド円は167.32円まで高値を塗り替えた。ぜい弱さはあるものの、ユーロ圏の景気回復がゆっくりと進展していると見られているうえ、イングランド銀行(BOE)が住宅市場支援策を来年打ち切ると発表するなど住宅市場の回復が順調に進んでいることが欧州通貨高の背景。ただ、NY市場が感謝祭で休場のため、市場参加者は乏しく値動きはわずか。ポンドドルは1.6358ドルまで高値を伸ばしたが値幅は限定的。ユーロドルは1.36ドルちょうど前後で小高く推移した。一方、オセアニア通貨はさえない動きで、豪ドル/ドルも強い豪民間設備投資額が発表された後の上げ幅をほぼ解消し、一時0.9080ドル付近まで伸び悩んだ。
昨日は米国が感謝祭の祝日で相場全体の動意が薄かったが、ドル円は102円割れ水準では底堅さを示し、102円前半でしっかり。本日も、米株式市場は短縮取引となるなど、休暇モードが続き、市場参加者は少ない。米感謝祭翌日の本日は、年間を通じて小売企業が黒字になる日という意味合いから「ブラックフライデー」と呼ばれ、最大規模のセールが行われる。年末商戦への期待は強く、米株の上昇基調は継続しそうだ。昨日終値ペースで約6年ぶりの高値を更新した日経平均も上値を試す動きが続いている。世界主要国の緩和策を背景とした株高・円安の流動性相場は今後も続きそうだ。東京タイムでは、本邦消費者物価指数や雇用データの発表が予定されているが、市場予想と大きくかい離しない限り、為替相場への影響は限られるだろう。市場参加者の視線は、徐々に来週の米11月雇用統計や、12月17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けられ、米市場が休暇モードに入っていることもあり、本日も動意に乏しい相場展開が予想されるが、ドル円は高値警戒感による下押しは限定的で、じりじりと上値を試す流れとなりそうだ。