本日の見通し(東京為替) 今日もFOMC待ち、来年の米金融政策の基点に

2013年12月18日 08:21

 17日の為替市場でドル円は102.50円まで下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、円売りポジションの巻き戻しが優勢となった。FOMCでは、量的緩和(QE)の縮小開始はないと見通されているものの、今後のQEの見通しやフォワードガイダンスの追加・修正の是非、超過準備預金の付利継続など、市場が焦点を当てている部分は多岐にわたり、イベントの見通しづらさが円買い戻しにつながった。ドル円につれてクロス円も軟調に推移している。ユーロ円は一時141円割れとなった。クロス円の下げが波及し、欧州通貨や資源国通貨ではドル買いが優勢となる場面もあった。
 本日もFOMC待ちであり、ポジション調整中心の展開が続くだろう。FOMCの市場見通しは、政策金利は当然ながら据え置きが予想されており、国債・MBS購入額については約2割のエコノミストが縮小開始を想定している。いくつかある焦点の一つが、QE縮小が開始されるかどうかであることは間違いないものの、遅かれ早かれ縮小されることは織り込み済みである。今回のQEに関する決定に関わらず、値動きに対しては短期的な影響しかないのではないか。もちろん、遅くとも来年の早い段階からQE縮小が始まるとみている市場参加者が多いため、それに反するほどハト派なスタンスが示されるようだと状況は一変するだろうが、縮小を遅らせる根拠はインフレ率以外にあまりない。
 バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は退任する予定ながら、イエレン次期FRB議長はこれまでの金融政策を引き継ぐ見通しで、来年の米金融政策を見通すうえで基点となるFOMCとなる。フォワードガイダンスの追加・修正の可能性も含めて眺める必要がある。