本日の見通し(東京為替) ドル円、上値トライは小休止か
2013年11月13日 08:10
12日の為替市場で、ドル円は9月13日以来の高値となる99.80円まで上昇し100円の節目に迫った。アジア株式市場が堅調だったうえ、米長期債利回りが上昇したことが背景。欧州中央銀行が利下げした後のユーロ売りは反転しつつあり、ユーロには買い戻しが継続。ユーロドルは1.34ドル半ばまで反発し、ポンドや資源国通貨に対してもユーロは堅調に推移した。ポンドは軟調。英インフレ指標が弱く、ポンドドルは1.58ドル半ば、ポンド円は158円ちょうど付近まで下げた。対ドルで資源国通貨は弱く、豪ドル/ドルは9月16日以来の安値をつけている。
本日の東京タイムでドル円は100円を意識した展開が続きそうだ。ただ、99円後半の円買い・ドル売りは厚く、消化するには時間がかかるのではないか。昨日この節目を試していったん押し戻された後だけに勢いは削がれてしまっているため、目先は伸び悩む可能性が十分にある。基本的には来年以降の米量的緩和(QE)縮小を見据えた大きな流れのなかにあり、長期的にドルは上昇していくと思われるものの、早期にQEが縮小開始となるシナリオは薄く、短期的にドル高モメンタムは強まりにくい。ドル円の上値は円売り次第であり、金融市場全般からリスク選好ムードが感じられないと、高値を追っていくのは難しいだろう。昨日はポンド円や豪ドル円が弱く、この傾向が本日も続くならばドル円の重しとなる。