本日の見通し(東京株式) 12月相場に対する期待先行の流れ 高値警戒感から出遅れ物色も意識か
2013年11月29日 08:32
東京市場は材料難で前日終値を意識したスタートが予想され、ドル円やアジア株にらみの展開が予想される。円安へのバイアスが強まっており、先物市場は敏感に反応する公算が高い。11月第3週も海外投資家の買い越し基調が確認されたことで、12月相場に対する期待先行の流れは続きそうだ。
1988年~2012年までの25年間で12月相場を振り返ると、日経平均の騰落状況は17勝8敗と勝ち越し。一方、クリスマス休暇を控えて海外投資家の売買が細る傾向が強いが、内外のマクロやミクロ環境の変化に敏感に反応することが多い。景気が回復基調となった2003~2006年、2008~2010年、2012年は月末にかけて一段高、いわゆる「棹尾の一振」がみられた。そういった意味でも米感謝祭明けに発表される消費速報や12月に景況感がどの程度改善するかが重要なポイントとなる。
日経平均株価の予想レンジは15600円-15800円。6/13安値から7/19高値までの上げ幅を8/28安値からあてはめた15725円に到達し、次は9/27高値から10/8安値までの下げ幅の倍返し15886円まで上値を伸ばせるかが注目される。
25日線(14711円)からのかい離率は6.5%に拡大。基本的には上昇が続く見方が優先されるが、1996年6月高値22750円を起点とした長期の上値抵抗線がきのうの高値付近を通っている。取引時間ベースの年初来高値を付けた5/23は、同線で頭打ちとなった経緯があるだけに注意も必要だ。基調に変化が生じやすいのは、11/29-12/2、12/17。