本日の見通し(東京株式) 全体もみ合いへ 電機・機械への物色継続は寄り前発表の設備投資の動向次第
2013年12月02日 08:31
東京市場はもみ合いか。為替市場の円安一服、米国市場の上昇一服などが重荷となりそうだ。目先的な相場の過熱感に加え、週末には米11月の雇用統計の発表を控えており、週初からは積極的には上値を追いづらい。一方、特段と目立った悪材料は見当たらず、当面の先高を見越し下値では買いが入る公算が大きい。主要国の株高傾向が一段と強まるなか、運用リスクを取りやすくなった海外勢による日本株買いが即座に途絶えることはないだろう。
世界的な金融緩和の流れ、決算が一巡したタイミングでドル円相場が1ドル=102円台と一段安になっていることも追い風だ。主要企業の今期想定レートは1ドル=95円付近が多く、業績上振れ期待を強める要因である。海外短期マネーによる「株買い・円売り」のポジション積み上げが上昇の大きな要因ではあるものの、目先下押す場面ではまずは押し目買いの好機と捉えたい。
寄り前に発表される7-9月期の法人企業景気予測調査で明らかになる設備投資の動向に注目したい。電機・機械セクターへの物色が続くかの材料となりえる。
日経平均株価の予想レンジは15580円-15680円。5日線(15594円)の上昇モメンタム低下が予想され、上値の重い展開が予想される。一方、転換線(15374円)上昇により下値も限定的だろう。6/13安値から7/19高値までの上げ幅を8/28安値からあてはめた15725円はすでに達成しており、短期的には9/27高値から10/8安値までの下げ幅の倍返し15886円が上値メドとなる。
一方、1996年6月高値22750円を起点とした長期の上値抵抗線が直近2日間の高値付近を通っている。取引時間ベースの年初来高値を付けた5/23は、同線で頭打ちとなった経緯があるだけに注意が必要だ。基調に変化が生じやすいのは、11/29-12/2、12/17。
29日のダウ平均は前営業日比10.92ドル安の16086.41ドルで終了した。年末商戦が始まり昨年以上の盛り上がりを見せるとの期待から、ダウ平均は買いが先行した。アマゾンドット・コムやイーベイなどのEコマース銘柄の一角に買いが入り、一時77.18ドル高まで上昇する場面があったが、一部ファンド勢の決算期末を迎えた利益確定売りなどの観測などから、引けにかけて売りに押された。
NASDAQは前日比15.14ポイント高、S&P500は1.42ポイント安で終了。円建てのCME225先物は先週末の大証日中終値と比べ55円安の15685円、ドル建ては30円安の15710円で終えた。