本日の見通し(東京市場 為替) G20は支援材料にならず、円売りに傾きにくい
2014年02月24日 08:01
先週末の海外市場は週末にG20財務相・中央銀行総裁会議を控えていたこともあり方向感が定まらなかった。米1月中古住宅販売件数が462万件と約1年半ぶりの低水準となったことからドル売りが優勢となった。ドル円は102円後半から102円半ばへ下押したものの、直近の低調な米経済指標は悪天候の影響との見方もあり、大幅な値動きにはつながらなかった。ユーロは小じっかり。ウクライナ議会が大統領の権限を制限し、議会の権力を高める2004年の憲法に回帰することを可決したことから、情勢沈静化への期待が支えとなった。ユーロドルは一時1.3759ドル、ユーロ円は141.29円まで上昇。もっとも週明けはそれぞれ1.3729ドル、140.64円まで下押すなど、いまのところユーロ買いを一層強めるには至っていない。ドラギECB総裁やプラートECB理事から、インフレ動向次第では行動を起こす用意があるとの発言が聞かれたことへの警戒感もあるようだ。
東京タイムは特段のイベントもないため、為替は強い方向感が出にくく、株式など他市場の動向をにらみながら上下しそうだ。週末のG20財務相・中央銀行総裁会議は、声明に5年で世界経済の成長率を2%底上げするとの内容を盛り込んだものの、具体的な手立てが示されるのはこれからであり、実現性を疑問視する声もある。強い安心感を誘う材料になりにくい。日経平均株価が、週末のさえない米株式市場の動向を反映して重い動きとなれば、為替市場は円売りに傾きにくいまま、鈍い推移を継続しつつ欧州タイムを待つことになるか。日本時間18時には、独2月Ifo景況感指数の発表が予定されている。