本日の見通し(東京市場 為替) 調整スタンス継続、豪貿易収支に注意
2014年01月07日 08:02

NYタイムはドル安から円高へ移行。調整ムードが広がるなかで、米12月ISM非製造業景況指数が市場予想を大きく下回ったことを背景にドル売りが進んだ。104.80円台までの戻りを試していたドル円は、結果を受けて下向き圧力が強まり103.91円まで下落した。一方で、ユーロドルは1.3654ドルまで上昇幅を広げた。ただ、週末の米雇用統計を見極める上で重視される内訳の雇用指数が底堅かったことから、一方向にドル売りを仕掛けるまでの材料にはならず、ドルの下げ幅は限られた。
米量的緩和縮小による影響があらためて懸念されており、調整的な流れが足もと続いている。この流れを打ち消すにはそれ相応の力強いストーリーが必要となるが、米当局が量的緩和(QE)縮小を決めて以降、そこまでの材料は出そろっていない。市場は、この裏付けが8日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録や10日の米雇用統計から得られるかを注視している状況で、結果公表まで方向性は定まらないだろう。こうしたことから、結果に対する思惑でドル円は上下に振れながらも、イベント終了まで調整スタンスの値動きを続けそうだ。
また、本日は豪貿易収支の発表がある。足もとの豪ドル安を受けて赤字額は改善しそうだが、中国向け輸出がさえない結果となれば、中国経済に対する不安が広がりリスク回避ムードがさらに進むシナリオも想定され、一応注意が必要だろう。
