本日の見通し(東京市場 為替) 株高で為替は円安推移続くか
2013年12月27日 08:01

NYタイムは全般的に方向感に欠けた。欧州各国が引き続き休場。休場明けの米国においても年末に向け休暇に入っている市場参加者が多く、積極的な取引は手控えられた。ドル円は105円のオプション(OP)・バリアの防戦売りが意識され伸び悩み、一時104.60円台まで小幅に下押した。ユーロドルは1.36ドル後半から1.37ドルちょうど近辺で底堅さを示し、ユーロ円は143円前半から半ばでしっかりとした推移。ただし、NYタイム午後に入ってからは動意の鈍さが増し、他通貨も含め為替相場は横ばいに転じた。一方でポンドは堅調。取引が手控えられるなか、ポンドは対ユーロでの上昇がけん引する格好で対ドル・対円でも大きく上昇幅を広げ、ポンドドルは1.6438ドルまで買い進まれたほか、ポンド円は172.20円まで上昇し、2008年10月以来の172円台を示現した。
海外市場では、為替の動意は限定的だった。ただ米株に関しては、米新規失業保険申請件数の予想比で好結果だったことや、量的緩和(QE)縮小にもかかわらず長期的な低金利政策の方針維持を好感して大きく上昇した勢いの継続から、ダウ平均は心理的節目16400ドルの大台をあっさりこなし上値を伸ばした。この流れを受け、本日の本邦株式市場も底堅い動きが予想される。リスク選好地合いが継続し、為替市場では円安推移が続くとみる。また、朝方に発表される本邦経済指標の結果の受け止め方によっては、日銀の追加緩和への思惑が高まる可能性がある。指標を受けた株式・債券など、他市場の動向をながめながら為替も動くことになるか。
