本日の見通し(東京市場 為替) 新興国懸念からFOMCに不透明感も

2014年01月28日 08:00

 NYタイムの為替市場は小動き。明日から米連邦公開市場委員会(FOMC)が始まることで、その結果を見極めたいとの思いが強く、全体的な方向性は定まらなかった。米12月新築住宅販売件数が41.4万件と、市場予想や下方修正された前月分をも下回ったことを受けてマイナスに転じていたダウ平均が、中盤に一時プラスサイドへ戻すなど、他の金融市場の方向感が明確にならなかったことも様子見ムードを強め、各通貨の動意を鈍らせた。ドル円は、株安が先行する中で102.94円をこの日の高値に一時102.20円付近まで反落し、ユーロ円は139円後半、ポンド円は169円半ば、豪ドル円は89円前半、NZドル円は84.00円近辺へ押し戻された。
 昨日のドル円は、先週末海外市場の流れを引き継ぎ、東京タイム早朝に102円大台を割り込み、101.77円まで下落した。値ごろ感からの買い意欲にも支えられて反発したが、103円大台回復には至らなかった。現状では、新興国をめぐる懸念が大きなリスク回避にはつながっていない。ただ、週明けもアルゼンチンペソやトルコリラの下落が続くなど、警戒ムードは続いている。トルコリラが対ドル、対ユーロで過去最安値更新が続くなか、トルコ中銀は緊急の金融政策委員会を行うことを発表し、トルコリラは反発したが、情勢が大きく変化するのは厳しいだろう。トルコ中銀は28日夕方に臨時会合を開き、29日午前0時(現地時間)に結果を公表するとの声明を出した。また今週28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での量的緩和縮小への不透明感が強まっている。月次の資産買い入れ額が前回と同様に100億ドルの縮小がほぼ確実と見られているが、新興国を中心とした市場混乱を受けて縮小ペースを緩めるのではないかという思惑も出ている。東京タイムでのドル円は、102円半ばを中心に102円台での動きが続きそうだ。